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よりハッピーになる微笑み空間をつくりましょう♪20250120号♪

 

   ☆ 境界のあり方と地形・地盤 その1 ☆

 

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 蝋梅のほころぶ頃、お元気ですか? 

いつも、気長にご笑読いただきまして、ありがとうございます。
<(_ _)>

 

 さて、今回は、当方の反省を初め、木造戸建住宅の耐震診断後に、


必要であっても補強工事まで進まなかったのか、見返したいと思います。

 

 区の無料の簡易耐震診断から始まり、助成条件が付きながらも、

評定内容での補強工事に進まなかったかのか?

 

 お察しの通り、いくつかの要因がありますが、

まず、考えられるのは、私が(多忙を言い訳に)、

共感しつつも公平にと、客観的、ドライ過ぎたのかもしれない事です。

 

 例えば、道路境界、若しくは、区有通路との境界線からmm塀が越境していて、

門扉や、
1メートル以上の高低差の坂のある通路のために、

門前のステップに加えて、通路側にも可動のコンクリート製踏み台があり、

それらを、敷地の外へ越境しないように整備し、通路に出ているものは撤去するようにとの助成条件でした。


 施主の
Y様は、「通路が区により舗装整備されるときに、

門から通路面がかなり下がってしまうので苦情を担当者に言ったところ、

「奥さん、これでいいでしょ」と区の担当者がその踏み台を通路に置いていったのに!?」

とのことでした。

そして、既存のブロック塀の笠木上面に境界標示プレートが打たれており、その為に、

ブロックと門扉を撤去しなければならないことに、かなり憤慨されていたところ、

当方が後悔するのは、共に憤慨し、「えーッ、それは酷いですね」と応じるも、

時間をかけて対抗するように行動しなかったことでした。

それよりも出来るだけ早く安全にと、

石神井川沿いの地盤が良いとはいえない部分が付近にある、

隣地との間にも高低差が
1.2メートル以上の崖上にあるブロック塀を、

耐震上撤去した方が、大地震後の避難や救助の際に、より安全確保が図れると説明し、

「この際、耐震上も防犯上も、安全な外構にしましょう」と前向きに話すと、

「でも、よりお金がかかるじゃない」との、睨まれながらの応答でした。


  

 

 加えて、親族関係に建築を専門とする方がおられて、無料耐震診断を申し込まれる前に、

新築時から雨漏りの支障があり対処をしているとのことだが、繰り返すため、再度検討後も、

解決策が見いだせない状況とのことでした。

その複雑な部分のある、(木造では特に肝心な)屋根のかけ方から、

(更には、続き間の和室の続き掃き出し窓に沿って架けられている

鉄骨梁が、地震の動きで両脇の木造部分に悪影響を生じさせており)

地震時の振動からシーリングなどのケミカルな措置は剥がれて、

浅い板金でも不十分で水がしばらくたって廻って来ると、措置済みとのことでしたが、

耐震補強に平行して、修繕ともなる(水平構面補強を絡め含めて)

下屋屋根下地も含めた屋根補修工事も含めておりました。


 いくつかの耐震上の問題がある木造住宅の別件での、

小屋裏収納等に設けられているドーマ―窓の、屋根からの立ち上りからの雨漏りは、

板金工事専門工事者でもシーリングで応急的に済ませて、

猛暑の温熱状況からもその劣化が速まり、地震の揺れから剥がれて、雨漏りが繰り返し、

天井上や、壁内に雨水が回ってしまい、そのシミから気になって無料耐震診断を申し込まれる案件が、

少なからずでした。

 

 話がそれましたが、建築関係の?お子様家族が他県に住まわれており、

長年馴染んでいる地域に、独居でも気兼ねなく気楽に暮らし続けたいとのことでしたが、

川沿いの下降する斜面地であることが、若い世代の懸念するところとなりました。

旧耐震の住宅なので、既存の建物を大切に扱いながらも、防犯や温熱環境を整えて安全に住みやすくと、

基礎の補強工事も含めて、詳細を詰めて、門扉や崖上の塀も軽いもので、

既存の住まいがより全体として調和がとれるようにと外構も考えておりましたが、

評定適合後にその内容で工事を進める段になって、

Y様は、お子様の勧めもあり、若い世代と共に暮らすこととなりました。

地域で、同時代に新居を構え、子育てをして、同時期に子供たちは独立し、同時期に、高齢の夫婦世帯や独居となり、

猛暑の夏を跨いで、長年の近所の友人もほぼ同時に認知症の傾向が出てきて、

若い世代に心配されるようになりました。

そのY様の近所の友人の方も、長年の法事にも見える身内の友人同士で、認知症の傾向があると知りました。

 




 

 補強工事にまで到らなかった理由は、Y様曰く

「娘が、(無料でも検索して見れる)地形地盤がそれ程よくないところで、助成条件の外構整備も含めた、

基礎補強も含めた旧耐震の耐震補強にかかる費用は、勿体ないので、建替え時にキープしておいた方が良いし、

(振り込み)詐欺なども多いし心配で危ないから一緒に住みましょうと言ったので」、でした。

 それで、評定適合通知や設計図書ファイルは、(勝手に進めないように?と)他県のお子様のところにいっていました。

 

 一方で、別件のO様邸では、やはりお子様方、若い世代は他県で暮らされて、

すこぶる健康とは言えない高齢者夫婦であられても、若い世代に見守られて、新型コロナ禍の中でも、

耐震診断不可な平面的混構造の要因である鉄骨部分は撤去処分して、減築して、

確りと様々な助成金を利用して、バリアフリー工事や耐震改修工事をやり遂げて、

「絶対に(使い慣れて愛着のある)キッチンは触れないように」と拘りは大切に、

無理なく、より楽で、煎茶道を楽しめる豊かな暮らしされておられる例もあります。

隣地や道路境界への越境もなく、

畑から盛土切土されて平坦に近い道路面と敷地面との
80cm程の高低差がある地盤も、

安定している敷地でした。

 








  ↓

 

 

 こうして考察すると、地形、地盤の状態、2m以下の崖でも地震時には崩れるのではという懸念、

そして、道路や通路、隣地との境界が、こうした地形、崖線に関連しているところで、

建物の補強工事に踏み切れない躊躇があるのでした。住民は、付近の整備の経緯を記憶しており、

区の整備で路面と敷地面との高低差が出来て、置かれた踏み台を、年金生活になって、

バリアフリーが必要になったときに、撤去して外構工事にまで費用が掛かってしまうことに、

疑問と憤慨が生じてしまうのでした。

 

 別件では、数十軒続く、1.8m程の崖上の街区の一角で、

新築工事開始時に、大谷石の擁壁が崩れて、鉄筋コンクリートの擁壁にして、新築工事が進められたと説明されて、

崖下には、崖の高さは離れて低層集合住宅が建てられていましたが、

崖上の同所有者のアパート沿いの古い擁壁からは、ずっと大谷石の擁壁が続いているのでした。

 

 更には、助成対象外になってしまう建物で、これまで多いと感じられたのは、

新築時は通路沿いのみであって、建築確認申請も不可であった地域で、

ようやく新居を構える際、建設会社や工務店により、

建築確認不可であるならば建ぺい率や容積率を気にせずにと建てられた、

いずれ通路が道路になると、地域を長期的には考えられなかった総
階の住宅です。

 それらについて、助成条件である法適合にするために減築を考えても当初の意図から無理があり、

Y様の木造住宅の屋根と同様に複雑であったり、台風の風雨を直に受けるドーマ―窓があったりと、

同様に、総2階の大屋根も減築が困難な建物です。

未だに
S様の理解のある言い方で「この付近(の地域)は、みんな同じだよね」と慰めるように話しかける、

隣の
S夫人の泣きそうな顔が忘れられないのです。

密集地域にならないようにと、隣との塀は低く、又は無しにして、

今は道路となっている境界も縁石だけで、

広々と感じられる公営住宅の隣の敷地でした。

 

 やはり、耐震補強工事をするべきと考えても、

助成金なしでは、中々、無料簡易耐震診断から進まないのが実際のところです。

 

 一方で、公的助成金を利用すると、10年以内に建替えや、解体撤去が出来ない制約があり、

その場合は、助成金を部分的にでも返還しなければならないこと自体に抵抗があると、

いくつかの相続後の比較的若い所有者からの同様の反応があり、

助成金利用無しで進められる場合は、その分の費用を抑えようと、

旧耐震でも評定適合内容通りの補強工事を希望されずに、

高齢者の住まいということもあり、1階のみの補強工事に限定される場合もありますが・・・。

 

 こうした助成の制約や条件もありますが、

地形と地盤と、崖が境界のどちら側にあるかなど、隣地との関係も含めて、

今後の課題であると見返しております。

 

続きは、次号でお楽しみに~~♪