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   よりハッピーになる微笑み空間をつくりましょう♪50号♪
  
      〜 一歩一歩と歩む千のステップから 〜

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201113

14:37

 松の緑も日の光を浴びて清々しく、

健やかな良い年となりますよう、

お祈り申し上げます。<(_ _)>

 

 昨年は、秋から一気に走って参ったようで、

ご無沙汰しておりました。

寛容に読んで頂きましてありがとうございます。<(_ _)>
お陰様で、なんと12年目半ばで50号となりました!
ハッピー\(*^▽^*)
感謝感激です。ありがとうございます。

 

 さて、前回まで全体性について考えて参りましたが、

どのようにして、それをより良く、命を強めていくことができるのか。

具体的に、身近なところで例も挙げて考えて参りたいと思います。

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クリストファー・アレグザンダーは、

The Nature of Order Book3」の4ページで、

「全体性を強める基本的ステップ」について、

下記の通り、解り易くまとめて明示しています。

 

「1.各段階、各ステップで、基本的プロセスは、全体性を悟ることから

   始まります。

 

 2.全てのステップで、(つまり計画、設計、製作、維持、修繕といずれに

   おいても、)私達が仕事する、世界の部分としての全体性について見て

   考えることによって、始める。それらの潜在的なセンターは、かすかに

   部分的に見ることが出来て、大きくも、中くらいとも、そして小さくもあ
   ります。

 

 3.私達は、それらの潜在的ないくつかのセンターの、

   設ければ次のセンターも強められる、全体性に命の増強をもたらす

   ように最善を尽くすような一つを選びます。

   私達は、生きているセンターが、全体性へ最良となるように判断し、

   成していくというやり方において、それを強烈にしながら、全体性が

   強くなるように行います。

 

 4.この選ばれたセンターの生きている質を強調するために試みると同時に、

   私達は、それが属しているいくらか大きなセンターの命を強化するようにも

   試みるのです。

 

 5.同時に、私達は、それを行っている、或いは、ポジティブ(より生きる

   ように)になるように取り組んでいるものの隣、私達が今集中しているセンターの

   隣にあるセンターの少なくとも一つを形成し、或いは、より強くするように

   します。

 

 6.同時に、私達は、今、その命を強めようと取り組んでいるセンター内部の

   より小さなセンターをつくり、そして強めるように意識を注ぎます。

 

  7. この作業によって、全体性が修正、加減されるや否や、私達は、

   再び、(1から)始めるのです。

 

   全ての生きるプロセスは、私の定義ですが、この基本的プロセスの組み合わせ

   であり、そして連続なのです。」

 

 つまり、この一連の繰り返しで、それが千のステップとなり、

 一千万のステップとなっていくのです。

 

 より早く、全体を通して、詳細を読まれたい方は、こちらから、

 ご購入をお勧めいたします。→ http://www.natureoforder.com/

  解り易い英語と、何よりも美しい写真や絵が多く、

 それらを日々、繰り返し眺めて、言葉の意味を悟って、知らず知らずの内に、

 浸透して常識のような普通の感覚、若しくは、生まれながらに皆が潜在的に

 もっている感覚を自覚し、意識でき、またそれについてコミュニケーションでき

 るようになり、景観について、美について話し合い、自然の美しさを共有するように

 目指していくことも可能となるでしょう。

  また、「the center」、「Living」、「the life」、「the wholeness]

   と出典を参考にしたり、文脈から理解する以上に、多くの事例から繰り返されて、

 感覚的に馴染み、実際の身の回りでも、日常的な仕事においても、計画、設計、建設

 にとどまらず、家具製作、料理のプロセスや文章を書くプロセスにさえ認識できるこ

 ととなって来るでしょう。それでも、千のステップを歩みながら、問い続け、

 確かめ続けて行くのです。 

 

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 まずは、既にある全体性、命に気づき、

あるいは、探り求めて、掘り起し、清めて磨いて、

より健やかに豊かにしていくために、

一歩一歩、歩むように進み、そうした千のステップからのみ、

成すことができると信じるようになって来ています。

例えば・・・・

 一つの古い建物の耐震改修工事で、千のステップを、

それを続けて、まちの全体性を作る一千万のステップにと。

あるいは、または同時に、

まちの全体性を見出して、一つ一つの建物に携わっていくというように。

 

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いくつかのステップの後に、

 

終戦間もない昭和23年築の、

駅前商店街通り沿いの木造建物に出会い、

塵や淀みの奥の、清らかさ円やかさと底知れぬ深さを、

そこに佇み微笑んでいる老夫人からと同様に感じました。

 

改めて、語っているような瞳を見つめて、その建物を診ていきました。

 

そして、アレグザンダー教授のステップを思い出しました。

 

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バークレーのオーガニック・レストラン、シェパニーズのパンを焼いている、

化学を専攻していたサリバン氏が、20世紀初頭の伝統的木造建築の住宅を購入して、

サンフランシスコ地震の直ぐ後でもあったので、耐震補強を兼ねて改修する計画でした。

メイべリックやジュリア・モーガンなど、レッドシダーや米松など豊かな資源を用いて、

プロテスタント的な倹約的な精神で、

地場の石なども素材を生かして、自然で心地よいアメリカらしい脱様式の建築でした。 

私の担当プロジェクトではなかったのですが、

日曜日、ドアベルに応じて出ると、担当のエレーニが相談したいことがあるとのこと。

車で、その現場まで行くと、沿道から玄関まで2メートルそこそこのスペースを

一緒に考えて欲しいとのことでした。

既存の状態は、ただ、直線的に数段上がって、小さなポーチから玄関ドアに至るだけ。

「こんなに小さな空間で、何も出来ない、クリスに貴方と一緒に考えたらと促された」とエレーニは漏らし、

ふと日本人であることに感謝して、「茶室の路地ってね、小さくても市井の山路にするのよ」と、

S字のようなアプローチのラインをその場で手で描きました。

彼女は直ぐに、それで進めてみると言って送ってくれました。

その後、彼女は現場の模型実験を進めて頑張りました。

そして植栽も素敵な招き入れるアプローチになりました。(写真参照。)

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への字の口のような直線だけの既存のアプローチと、

微笑んでいるアプローチの違いが直ぐに解る例でしょう。

脇にそれましたが、その後もその現場の様子を知ることが出来ました。

ここで、興味深いのは、クリスがデイビットという大工さんと、

何時間も、現場で、何回も診て話し合っていたということです。

結局、解体しないと診きれないということで、

工事中も、何度も診て話し合って進めたということです。

勿論、サリバン氏家族もアプローチのタイルを焼いたりと、

家づくりに積極的に参加していました。

赤いソファのある窓辺、サリバン氏のお気に入りの場所も、

こうした過程だからこそ生まれるのですね。(写真参照。)

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勿論、クライアント家族の真の要望、願いは何なのか、

耳を傾けながら核心を探求して行くセンタリング・プロセスも、

大なり小なりの状況の変化の中でずっと続けられました。

 

実際、生活の場の時には、診きれないところも、

工事開始後は、改めて建築として診ることが出来て、

より建物に近づくステップに。

 

そして、住まい手に磨かれて色合い豊かで深みのある床柱と、

落とし掛けを収納スペースを解体して建物のセンターとして改めて見出しました。

やはり、そこは食卓のある空間に。それが家全体のセンターとして前のホールも

奥のキッチンも強めることとなります。

畳の生活はそぐわないと住まい手の希望は板の間へ変えることでしたが、

味わいや風格のある本物の古さを生かして、畳から、

バイオリンのような質感の床板への更新が、クライアントの伝手で実現しました。 

 

天井裏から見ていたところ、焼け跡から集められたような、

ところどころ炭化していた梁が、天井など解体されて現れた時、

また、こうした木材と共に家を守ってセンターとなっている

漆喰下地の竹木舞の土壁が現れた時には、

戦争がようやく終わって、物が乏しく限られていても、

全てのエネルギーを、この家を築くために使えるという幸せを、

新しい平和の時代を築くことに使えるというのびのびとした幸せを、

どんどん仕事をこなさなくてはならない時期でも、

そのしっかりと丁寧な、きちんとした仕事を目の前にして、

今の時代に失われつつある手の力、

生きている証のような匠の力を感じることが出来ました。

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ラッキーなことに、その頃に修業して今も現役のベテラン大工さん方と、

その技と知恵と気概を継承する若手の腕の良い大工さん方と出会え、

当時、東北から来た大工さんの手によるものと、梁の反りの凸面が上と学びながら、

埃と汗にまみえながらも、楽しいステップをドンドン歩んでいく。

勿論、上記の、小さな神様に捧げるような仕事を尊重して、

それを最大限に生かして、よりそれを強めていくセンタリング・プロセスの

ステップで。

恩師アレグザンダー教授の言葉、「手を動かし体を使う仕事は、ダンスさ〜〜」を思い出しながら。

 

境界線が入り組む密集木造住宅地域でも、耐震改修工事助成を受けるための実際的な条件から、

あくまでも耐震補強を優先として、より積極的な地域の防災や地域改善となる減築は無理で、

その基礎工事や外壁工事は、限界に挑むようで、

ダンスどころか、戦いの一歩一歩のようでもあって、その歩みを促すのは忍びなくても、

前進あるのみ!でした。

 

階段も、元は手焼きせんべい屋さんの店でもあり、既存は梯子のようであったが、

耐震補強改修の条件から上段の位置はそのままに、既存の真壁の様子を生かして、

木目を生かした木製現しとして、

長年磨かれた存在感のある床柱の豊かな色合いから、

新しく加わる材や塗装の色を決めて、

そこから発したような、あるいは全てがそこに結晶化しているような全体へと。

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やはり、直感もあるが、一歩一歩進めながらでこその気づきも大切に生かして、

ぐらついていたベランダからの緑豊かな開けた景観の素晴らしさに溶け込むような、

強力なセンターの立地条件を持っている、

十分な広さの既存の鉄製ベランダを補強して、そのデッキは木製として、

床柱から発してもいるような色でまとめて、

すべては溶け合って地域の宝のような樹林、地域のセンターと調和していくように。

 

その建物は、公共交通機関でも車でも都心へ数分で、

三大学の最寄駅でもある賑わう駅前から続く商店街の街路沿いにあり、

将来は、ヘアサロンになるかもしれない。

その街路の様子を尊重しながら、どこか懐かしく親しみのある感じを大切にして、

建物内からのエネルギーで変な形に膨らんだ結果とならないように、

屋内と屋外からの圧力のつり合いを得るように、

ファサード・デザインを決めて行きました。

勿論、現場実験もして。

道との繋がりや玄関を広く感じさせるようにと、

予算を大切に材料を無駄にすることなくとタイル枚数やレイアウトを決めたが、

施工作業中に割れて道との境の外構の分が無くなり、余裕の大切さをかみしめ・・・。

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記憶が薄れて、童女に戻っていく過程を歩んでいるようなクライアントに

長年使い込んで懐かしい住まい、自分の磨いた柱や障子引き戸を手にして、

記憶がよみがえることを期待したが、クライアントの愛猫の力には及ばず、もどかしい

気持にもなりました。

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けれども、元々、Do it yourself!、チルチン人的クライアントのご子息夫妻によって、

部分的な塗装など手を加えられ、よく調和する郵便受けを選ばれてぴったりの位置に設置されて、

大活躍の大工さん方と「ハンサムな建物に成りましたよね〜」「ん〜ハンサム〜」と、

建物のプロフィールを眺めて喜びと充実感を分かち合った時は格別でした。

内窓サッシを取り付けたりと、まだステップは続くでしょう〜♪

 

こうして、千のステップを振り返って、

これからも一歩一歩、千のステップを歩み続けて、ミクロとマクロがつながる、

耐震も地域計画も防災もバリアフリーも緑豊かなまちづくりも、すべて一致する点、美を探求して、

微笑み空間をつくって行こう!と、

 

新年の抱負と致したいと願います。

 
本年も、どうぞ宜しくお願い申し上げます。<(_ _)>

どうぞ、次回をお楽しみに〜〜〜(∩o∩)ノ

 それでは(*^^)/~~

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