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*よりハッピーになる微笑み空間をつくりましょう!!*
・-・-・ 15の幾何学的性質 ― 一定の率ともった変化 ― ・-・-・
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明けまして、おめでとうございます。
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皆様にとって、よりハッピーな年となりますように!
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今回は「生きているプロセス」から生成される「生きている構造」に、
結果として備わる幾つかの性質、15の性質の内、
「GRADIENTS− 一定の率をもった変化」を
取り上げたいと思います。♪♪(^o^)♪♪
(The Nature of Order 1 p.205〜p.209)
さあ、 C・アレグザンダーは、こう始めています。
「貴方は、私は確かだと思うのですが、本当に命をもっているほとんど何でもが、
一定の柔軟さを備えているということに気付いておられるでしょう。
質というものは、其々の事物の範囲に渡って、ゆっくりと、微妙に、
段々と多様に変化します。そこで、グラデーション的変化が、
ある変化率を持った変化が、起こります。
ひとつの質は、空間を跨いでゆっくりと変って、別の質になります。
勾配のような、段々と傾斜していくような、グラデーション的変化は、
質が多様になって、しかもその世界が全く調和している時に、
その世界に起こっているに違いない性質です。
質というものは、多様に変化し、それで、いくつもの中心、センターは、
サイズ、空間、強さ、そして特徴において変化していくことによって、
適合して応じていくのです。
日照は、都会の建物の最上階から最下地上階へと変化します。
それで、窓と天井の両方が、たぶん窓の特性を多様化して、
窓の大きさや天井高さを多様に変化させることによって、
おそらく、それらの条件に適合しなければならないのでしょう。
勾配のような段々とした変化率をもった変化は、
空間において、いかなる変化する状況にも自然に対応できて、
それで、いくつもの中心、センターが、空間に渡って動く変化へ、正しく適合するのです。
そうしていく中で、それらは、組織的に多様に変化し、
故に一定の率をもった変化を形成するのです。
それらの変化率自体もセンター、中心を形成します。
なぜなら、全ての強い中心、センターをつくるのに要される(磁)場のような特徴は、
正確に、方向付けられ、センターからセンターへ向かって指示される状態の変化が、
センターを形成し、それを確立し、
ひとつの場としてセンターを本物にしていくものだからです。
よって、変化していく状況において、
一連の一定の率をもった変化をつくりながら、
よりいっそう、より大きいセンターが創造されるのです。」
さあ、アレグザンダーの取り上げた解かり易い例を観てみましょう。
「ここで、幾つかの例を観て御覧なさい。
窓の大きさは、ひとつの建物の最上階から最下階まで多様に変化しています。
(日射が強い上階ほど小さくて、
街中で他の建物の影の影響で暗くなりがちな下の階になるほど、
大きな窓になっていますね。
レオナルド・ダ・ビンチの手の素描を観ても解かりますが、)
指の長さも一定の率をもった変化です。
ギリシャの門扉の鉄細工は、下から上にかけて、多様に変化しています。
ペルシャのガラス瓶の流れるような細い線の溝の幅や深さは、
瓶の大きさからみたら小さめの首から底にかけて、
瓶自体の大きさに応じて段々と大きくなっていっています。
形、線、大きさも間の空け方も全て、
その事物に渡って次第に、唐突ではなく、段々と変化しています。
そうして全てそれらは、命あるものとなっているのです。
一定の率での変化が無い建物や工芸品は、より機械的です。
つまり、内なる全体を示すゆっくりとした変化が無いので、
生命力の乏しいものとなっているのです。
命ある何かには、度々その中心から境界に動きながら、
その全体に渡って、変化の段階的な場があります。
むしろ、一定の率を持った変化は、
本質的に必然的に生きているセンターの存在に関係しているのです。
ほとんどいつも、強化されたセンターの場のような特徴は、
部分において、幾つかの小さなセンターによるひとつの組織が、
なんらかの新しいより大きい仮想のセンターに指向している
グラデーション的変化を創っている事実によって、起こっているのです。
時々、幾つもの矢と変化率は、センターに基本的強さを与える場を設定しているのです。
例えば、写真の微妙に描かれたコーニス、壁面上部の水平オーナメント、蛇腹ですが、
コーニスを生成している帯を形作る多様な厚さの数本の線が、
その建物において、一定の率の変化を設けています。
この一定の率をもった変化、または進行は、目をそのトップに向かせるのです。
こうして、建物のトップが来るのを見て感じるのです。
一定の率をもった変化は、境界の始まりを知らせて、境界をつくる切欠ともなります。
そうして、この変化率を創ることによって、建物自体が、
このコーニスの下部の建物の塊が、
ひとつのより強いセンターとなるようにしているのです。
この場合、それは、センターにより生命力を与える変化率なのです。
同じような現象が、ノルウェーの樽板で創られた切妻屋根の中世教会の、
その屋根の一定の率をもった変化に見られます。
ドイツのハーフティンバー・ハウスを通して、
目を上に向いていかせるような窓の変化の進み方において、同じ現象が見られます。
ギリシャの鉄製門扉においてもです。・・・」
更に、続けています。
「加えて重要なことですが、一定の率をもった変化は、自然においてよく見られ、
伝統的な民芸にも多く見られますが、
現代の環境においてはほとんど存在しないということです。
これは、標準化や大量生産や寸法の規格化といった全てが、
一定の率をもった変化に反するものであったからだと、私は考えます。
合板の長さから決まる天井高さ、ゾーニング、銀行の規則にしても。・・・
結果として、もっとも力強く必要とされる生命力のある形態が、
(建物や近隣、)環境からほとんど一掃されてきているのです。
ゴールデンゲート・ブリッジ・タワー、
その支柱の開きにおける美しい一定の率をもった変化は、
橋のコスト削減と鉄の特性を生かした構造的効率性の重要さ故に起こりました。
しかし、この美しい例が、私達の時代における稀な例です。」
「ひとつの本当の一定の率をもった変化は、誰かが、その環境や建物を通して動くと、
壁、柱、窓、庇、戸、開口や階段といった要素の形態が、
持続して徐々にその大きさや特性を変えて見せることができるということを、要します。
これは、つくられ、製造され、生産される新しい形を要し、
そしてそれは、その(創作、製造の)初期にのみ存在するのです。」と、
アレグザンダーは、結んでいます。
本来、日本人にとって、季節の変化から、この一定の率をもった変化は、
馴染み深いものかもしれませんね。
きめの細かい季節の節目と儀式をセンターとした生活全体、暦や、
地形に呼応した、
それ自体の是非は別として社会層によるゾーニングが反映されていた江戸の地図からも、
その現象が伺えますね。
身近なところでは、路地と建物の間の境界のあり方で、
石畳、排水溝、低木の生垣、中木、瓦の塀、そして高めの木というように、
一定の率の在る変化で、
その屋敷のセンター、全体性により生命力を持たせることが出来ていましたね。
その路の在り方から、その地区一体のセンターにも貢献していました。
それが、塀だけが路地と家の間に在るようでは、
その内と外と両方のセンターを損なってしまうのですね。
道路のあり方も、この勾配のような一定の率をもった変化によって、
よりストレスの無い構造と修復できるでしょう。
現在の剃刀堤防の心理的、機能的、生態的問題も、
この幾何学的性質の視点からも、解くことができるのではないでしょうか。
水との関係は、多元的ですので、それに応じた形態にすると、
自ずと一定の変化率を持った水との接し方となるのですね。
そうした、街路、道路や水路や河川が地域や暮らしのセンターになると、
生活環境全体が「微笑み空間」となってハッピー!!(≧∇≦)ノ
☆。・:*:.・★,。・:*:.・☆
どうぞ、良いお正月をお過ごし下さい。(≧∇≦)ノ
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次は、「ROUGHNESS − 粗さ・素朴さ・未完成さ」です。♪♪(^o^)♪♪
どうぞ、お楽しみに(∩o∩)ノ
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