Sutudio for Smiling Space Mail-magazine vol.14 メール・マガジンNo.14
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     *よりハッピーになる微笑む空間をつくりましょう!*

       ・-・-・秘密その2 生きている構造2・-・-・

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いつも、ご笑読頂きまして、ありがとうございます。(*^o^*)
お元気ですか。(*^o^*)

梅雨の雨に濡れたアスファルト路面を見て、
石畳や伝統的瓦屋根のような美的質感が具えられないものかと思うこの頃です。
緑化とともにヒート・アイランド現象を食い止め、
雨水浸透性の舗装材にしていく街路づくりが、
その良いチャンスですね。(^_-)-☆

前回は、生きる波動が凝縮されたような、
そして今もそのエネルギーを放出して、私達のエネルギーと呼応し、
魂を揺さぶるような「ラスコーの洞窟画」や
コルド・シュル・シェルなど中世フランスの町、
そして貴方の瞼の中の「魂の宿る家やまち」、
微笑み空間の「生きている構造」についてお話しさせて頂いておりました。

今回は、まちづくりについて触れながら、「その2」をと思います。(^o^)

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やはり、家づくりから、まちづくりへと一気に進むのではなく、
我が家の前の道や隣の家との関係や境界領域、自分の暮らす周辺、
いつも通う道、利用する駅周辺とか、
地域施設周辺とか、お馴染みの商店街周辺と、
其々が中心、核を持ちながらも、
他との関係性を持ち、
その関係性自体が、より大きな構造の中心となっていくのです。(^_-)-☆

更に、「まち」だからこそ、より
時間の重層性も同じ様に認識することが出来ます。
現在が、過去と未来を結ぶ核、中心となっていくのです。(^_-)-☆

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先々月、「日仏都市会議2003」の講演から、
1874年設立の「古きパリ委員会」について、知ることが出来ました。

瞼を閉じて、エッフェル塔が無い古きパリと、エッフェル塔があるパリ。
かのモーパッサンもエッフェル塔が自分のこよなく愛するパリをぶち壊すと、
断固反対した一人ということを記憶しています。
パリの近代化都市計画、オスマン計画(1852年開始)に対しながらも、
ここで、大切なのは、☆★☆「パリを愛している」☆★☆ということが、
皆の共通の気持ちであったことです。(^_-)-☆

それだからこそ、エッフェル塔が及ぼす影響が、
パリをぶち壊すのではなく、近代という時代に相応しい、
そしてパリ自体を過去の博物館として保存するのではなくて、
過去の遺産を尊重し、継承しながら、
過密や衛生といった現実の問題を解決しつつ、
文化をつむぐという行為の象徴になりえたのだと思えます。
反対し、批判することが、
それが、そこに在り続ける力を持つことに貢献することにもなるのです。

まず、その目的自体適切ではない場合、計画は直ぐに消えてしまい、
生きて育つ種子として力を持つ場合は、
どういう風に生成されるのか、
それが地域に貢献し、
そうすることによって、
それ自体もよりそこに在り続ける力を得るように、
見守ることが肝要なのです。(^_-)-☆

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「古きパリ委員会」は当局の助言者としての立場で、
1.学者、専門家、2.行政当局、3.一般人、文化人、メディアという構成で、

(1) 問題提起は委員会への文書の提出でなされ、
 委員会が感受性(深い情緒)のフィルタをもったツールとして機能し、
 互いの公的利益にかなう点を見出していくという姿勢を持つ、
 正に中心、関係性を見出していくのです。(^-^)

(2) 行政も開かれた姿勢を持ち、
 全ての新しい計画をそこでフィルタにかける。
 都市計画と保全が一体の部署となって、
 過去との関係が単なる思い出ではなくて、
 過去の蓄積として現在を捉えて、計画の意味を持ちえる。
 未来の発明のための原点としての過去であり、
 現在の行為は、過去から未来へと糸を紡ぐように
 文化をつむいでいるのです。
( ここで、歴史を環境と置き換えることもできます。
 つまり、健全な人間居住環境づくりのために、
 環境保全と都市計画を一体として、
 ホーリスティック捉える必要性が、見えてくるのです。
 正に、時間軸でも空間軸でも、
 既存の構造から出発するのですね。)(^_-)-☆<

(3) 「解体許可の検討」は、文化遺産の宝庫のパリらしいところですが、
 農園や憩いの森、川、海辺など地域の宝、
 地域の資産を大切にする姿勢にも繋がります。
 行政でも民間でも、何か新しいことをするとなると、
 何の価値を認めるか、何を保護するか、何をより生かしていくか、
 世論は保全のみOKという姿勢の中、
 新しいものは、本当に全体に貢献する力があって、
 磨かれて生まれてきます。
 無駄なものが生まれる余地は無く、
 利権誘導政治が横行する隙もありません。
 ここで、計画反対となると、別の計画にしなくてはならないのです。(^-^)

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 つまり「建て替え計画、建物計画の検討」として、
 まちづくりのプロセスに活かしていくことが出来ます。(^_-)-☆
 この個々の建て替え計画、建物の計画が、
 そこでの生活からつくられる時に初めて、
 まちづくりのプロセスが全体性を生み出すことが出来て、
 「生きている構造」になり得るのです。(^_-)-☆
  
 「生きている構造」、全体性は、
 大きな都市構造と都市の公共空間が、
 様々な小さな計画から作り出される場合にのみ生まれるのです。
 決して、都市の構造をトップダウンで押し付けれられることによっては、
 生まれないのです。(^_-)-☆
  
 故に、上からの都市計画「マスター・プラン」では無く、
 漸進的に小さな全体から積み上げられていく、
 全地域にわたる大きな全体が、
 治癒され(全体性を回復し或いは作り出し)、
 より健やかに美しく、まとまって、発展していく為の、
 「地域のビジョン」,「~~まちづくりビジョン」を持つべきなのです。(^-^)

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(4) 「資料作成・記録」という地道な役割によっても、
 「古きパリ委員会」を世論と行政をつなぐインターフェイスとして
 長年貢献してきています。凄い!!
 こうした議事録を全て公表して、情報を一元化し、
 普通のこととして、
 市民団体や反対運動、マスコミが
 プロジェクトを止めることが出来る、
 民主的都市計画を保証してきているのです。(*^o^*)

 計画者も、反対されたからとがっかりすることは無く、
 社会から関心をもたれ、
 より全体に貢献するためのチャンスやエネルギーが得られた、
 より在り続ける力のある建物になると、
 投資家・出資者にとってもより生きる資産になって、ハッピー!!!

文化をうごかしていくための仕組み作りや意思決定プロセスを考えるのに、
大変、参考になると思います。(^_-)-☆

パリ、東京と都市のレベルでなくとも、
貴方の住む地域全体をソーシャル・ガバナンスする
ツールとなり得るのではないでしょうか。(*^o^*)

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日本も21世紀になって、
国立市の明和地所高層マンション建設事件判決にみられるように、
市民社会による統治、ソーシャル・ガバナンスが芽生え、
それが当たり前のこととなる日も近いと希望がもてて、ハッピー!!
瞼にうつるわが町を思うと、
現実は、問題が山積みしているようでクラクラしてくるようですが、
現状から出発しなければ。
まずは、貴方の町で好きなものを探してみては。(^o^)

更に、瞼を閉じて、家を出て、
あなたの一日を過ごす「まち」を想ってみて下さい。
それが現実のものとなるように、
他の全ての人の願いもかなうように、
それがひとつの「生きている構造」を
つむぎだしていくことになるのです。

貴方の窓辺に花を飾り、ブロック塀を生垣に、打ち水をする行為が、
貴方の「魂の宿る家」が、
ミツバチの巣のような、
「生きている構造」のまちをつくることになるのです。(^_-)-☆

更には、そうした「まち」に在って、
より貴方の「魂の宿る家」が輝いてハッピー!!!

さて、貴方が瞼を開けたら、
密集地域でもないのに、
お向かいやお隣の、近くのお年寄りが他界されたら、
用途地域や周囲に関係なく総合設計制度から、
高層マンションが建てられるとなったらどうしますか。(~o~)

又は、ミニ開発で、周囲が密集地域になってしまうとしたら。
また、そうした住まいの新住人となるにしても、
その地域と断絶することは出来ません。(^-^)

宅配やスーパー、デパ地下のみの利用者になっては、
脆い生活となりストレスが溜まり、自由に生きられないものです。
また、近くの商店街も新住人のニーズに応えることが、
商店街の活性化にも繋がります。(^o^)

最近、小学生が通学中、精神異常者?にガソリンをかけられ、
火をつけられた事件がありました。通学路にある家の人が、
洗濯物を干しているところで、背中に火がついている子供が
庭に駆け込んで来るのを見て、
庭用の水栓から水をかけて助けました。

もしも、そこが、セキュリティシステムに固められた
マンションの閉ざされたアプローチと
ガレージへの入り口しかなかったら、どうなっていたでしょうか。
また、こうした事件の元凶を無くすために、
精神科医と警察だけに頼っていて良いのでしょうか。ヽ(`Д´)ノ

そこで皆が安全に自由に幸せに暮らすためには、
どうやって軋轢をなくすか、
更に、その建て替え計画が地域を修正、
治癒するようにするにはどうするかです。(^o^)

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中高層化の条件付で補助金を付けるという
公営住宅建て替え制度にしても、
総合設計制度にしても、とどのつまりは利権誘導政治の産物です。
土地の効率的利用ということを、
真に、生活の質、私達の幸福ということに照らして、
熟考することが大切です。(^_-)-☆

限られたもの、土地を大切に生かすということが、
「生きている構造」の全体性を破壊しては、
無駄そのもの、効率どころか
人間が心身ともに自由に健やかに生きるための環境を壊す
破壊者になってしまうのですから。
国立市の高層マンション判決で、
それが主流の市民社会共通認識として明らかにされてハッピー!!

けれども、どうして、住居費が高いのか、建設費が高いのか。
地価下落といっても、それでも高い土地代。ヽ(`Д´)ノ
やっと3割代になったものの、
長年、国家予算の4割は、公共工事であったという構造。
一方、大型の建設機械がないと請け負えない中高層建物にして、
受注し易くするという大手ゼネコンの目論見は、
その大所帯を維持していかなくてはならないというプレッシャーから。

この一断面から、上記の問題全体、産業構造からくる歪み、
ちょっとした圧力で脆くも破壊されるバランスの欠いた状態が、
伺えます。そして、この病んだ状態に気づき、
治癒されなければならない時と気づけば、
本来、より生きようとする力があるのですから、
治癒される時は近い、ハッピー!!

国内の戦後復興からの急激な大型インフラ整備の目処が立ったら、
わざわざ、それを続ける為に
環境破壊につながる大型プロジェクトを政治献金で作らせることなく、
通常の修復としての都市づくりに徐々に切り換えて、
余剰分は、
発展途上国の本当に必要な治水や地下鉄工事などに向かわせるといった
経営指導や政治支援(北京上海新幹線受注のためなら、
猛威をふるうサーズにもめげないフランス外交・政治は凄い!!)
更には、世界というより大きな全体に
貢献していくビジョンが欠落していたのです。ヽ(`Д´)ノ
怠慢な利権誘導政治が、国を都市を身近な環境、
とどのつまりは内的世界、精神を
蝕んできているのではないでしょうか。(^-^)

この内的世界と、外的世界はコロンブスの卵のようですが、
次回は、全体性について、もう少し触れたいと思います。
では~♪


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